立山へGO!


実は私は立山に登るのは初めて、というとみんな「エーッ!」とビックリする。
こんなに山に登っているのに、立山には行ったことがなかった。
「乗り物に乗るのに、並ばなきゃ行けなくて待たされそう。」
「山自体混んでいそうだ。前に遅い人が歩いていたらなかなか進めないし。」
「お金がかかりそうだ。」
というのが、今まで登ってなかった理由。
これらを避けて行けるいい山が周辺にたくさんあるため、なんとなく今まで登ってなかったが、富山に来て18年にもなるのに、一度も登ってない、というのは自分でもビックリだ。
もともと富山にいる人は小学校や中学校から登山で行ったりしてたいてい登っているので、だいたいどんな山かは知っているみたい。
ランナーズのH美ちゃんと、「今年は立山に行こう」と決めていたところ、8月22日〜31日は、立山黒部アルペンルートの「朝日町デー」でケーブルカーや高原バスの運賃が3割引になる!というチラシが入った。
このイベントを利用して行こうということで昨日23日に行ってきた。
昨日知ったけど、「朝日町デー」っていうのは8月だけど、他の市町村はまた別な日が設定してあるのかと思ったら、富山県の15市町村すべてがこの22日から31日のあいだ、ということだった。
というわけで、富山県内の立山に行こうと思っている人が集中したらしく、知ってる人にも数人会った。(多分会ってない人もかなり登ってるかも)
いっしょに行ったのは、H美ちゃん夫妻、banちゃん夫妻、シュンちゃん夫妻、banちゃんのお父さん、T治郎、私を入れて9人だ。

朝日出発4時、立山駅6時のケーブル乗車。
7分間で美女平(標高977m)に着いてしまう。

行きは登り帰りは下りしかないコースなので、車両がまっすぐになることは一度もなく、最初から車両が斜めに作ってあるのは有名だが、実際乗ってみると微妙な感じ。
外から見ると斜めだけど、床はまっすぐ(あたりまえ)じゃどうなっているかというと中で階段のようになっていて一番上の人と一番下の人ではかなり高低差がある不思議な車内。

T治郎ははじめ「行かない。子供誰も行かないなら。」と言っていたが、「山の頂上におみやげやさんあるよ!」と言うと「行く。」と言って3時に起きて車に乗った。
富山では、子供が大きくなって立山に登ると一人前の男子と認められるというような話を聞いていて、いったい何歳で登れば?と思って調べていたら、「立山自然ハンドブック」によれば、「幼少の頃から心身を鍛え、15〜6歳になると身を清め、新しい下着を着用し、氏神に参拝し、頂上に供える清らかな小石を用意し、村や町から団体を組んで出発した。」とある。
家族はついて行かないようだ。

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T治郎は6年生なのでまだ11歳だ。
大人がいっしょに行くのはいいとして、せめて雄山までは登らせよう、3年の時に朝日に登ったときは普通に登っていたから大丈夫だろう、と普通に考えて連れてった。
元朝日町でも、T治郎の通う小学校とは別の小学校で、高学年になると立山登山があり、雄山まで登っているようだし。(実は甘かったんだよねーこれが!)

美女平からバスに1時間近く乗って、室堂(標高2450m)のバスターミナルに到着。
バスを降りるといきなり涼しかった。というか寒い。
今回着用のモンベルのメリノウール100%のTシャツは寒い室堂でもTシャツ一枚でOKなくらい風も通さず暖かかった。
半そでなので、腕は寒かったけど他の歩いている人が上着を着ているのに、着なくても大丈夫なくらいだったのでビックリ。
これから涼しくなるシーズンに重宝するかも。(長袖もほしい!)
カッティングもからだにフィットしつつ動きやすい。自分の皮膚と近い感覚。ウールだから?
室堂からの歩道は石できれいに整備されている。

一の越を目指して登る大勢の登山者。

一の越から雄山山頂を目指して急なガレ場を登るT治郎。
下に見えるのは一の越山荘(標高2700m)

みくりが池、地獄谷などが手にとるように見える。

雄山神社の上に見える祠のところが山頂。標高3003m。

11時少し前に最高到達地点大汝山に到着。標高3015m。
皆で撮ってもらった写真。
サルのように岩のてっぺんにいるのが私で、その横に腹話術の人形のようになってるのがT治郎。
高くて怖かったのかな?

剣岳が近くに見える。大汝から。

黒部ダムがはるか下に。
大汝の休憩所前のテーブルで、昼ご飯を食べ、その後富士ノ折立〜雷鳥沢〜地獄谷、と縦走する他の皆さんと別れ、T治郎とbanちゃんのお父さんの3人でゆるゆると下山。
お父さんはとてもあと数年で80歳と思えない軽快な足取りでさっさと下り、一の越山荘前の広場で缶ビールをおいしそうに飲まれて、「戦後は芦峅寺から室堂までも歩いて入った。何にも乗り物がなかったから。」となつかしそうに話してくれた。
T治郎のおじいちゃんはとてもここまで歩いて登れないが、banちゃんのお父さんを見ていると私もこんな年になっても3000mに登れそうな気がして希望が湧いてくる。
「仕事さえしていれば。普段から歩くようにすれば。」ということだそうだ。
室堂に着くと、先週NHKでお昼にやってた、生中継・ふるさと一番「雷鳥にあいたい!立山大自然を体感  〜富山県立山町〜」に出ていたガイドさん(雷鳥博士?)を発見。
一緒に写真を撮ってもらいました。番組放送中には雷鳥は現れなかったがあの後見られたとか。

室堂のターミナルではY村さん夫妻、朝日のN島さん、M野さんなど、知ってる人に数人会った。
写真は私たちとY村さんの奥様といっしょに撮ってもらった。

今年最高の人出だったそうでバスを1時間近く待ってやっと乗れた。
何十年か遅いけど私も立山に登れてT治郎といっしょに一人前になれたかな??