コミュニケーション力

去年、初契約のお客さんがキャンセルになってしまい、会社から「本当の理由は何か、お客さんからよく聞いて2度と同じ過ちを繰り返さないように」と言われたのに、お客さんはただ「本当に予算オーバーなんです」を繰り返し、「あなたにはきちんと説明してもらって、問題があればすぐ所長さんを呼んでくれたし、、あなたが悪いわけではない」と言われたが、どうしてもそれだけとは思えなかった。
予算なんて今からいくらでも合わせる努力ができそうな頃だったのにもかかわらず、いきなりだったからわけがわからなかった。
でも、それから2ヶ月近く経って、ようやく理由がわかりかけてきた。
私とお客さんの意思の疎通が希薄だった。これにつきると思った。
年齢も上、職業も堅い仕事、まじめな性格のご家族だった。
どうしてこの脳天気でちゃらんぽらんでド素人の私が契約することができたか不思議なくらい、堅い人たちだった。
でも、とてもいい人だというのは言えるし、意気投合したかに思えたんだけど、実は、お客さんが忙しすぎて、めったに訪問できず、ゆっくり話す時間が少なかった。
こちらから一方的に手紙を出すことがほとんどで、それを読んでいただけていることがわかるだけで、向こうの考えていることがわからない不安があった。
営業とは、お客様係であり、いかにお客様の本音を引き出すかが仕事で、設計にそれを伝えるのも仕事。
何を望まれているかは、こまめに訪問して(忙しいから来るなと言われても)聞き出すしかないのを、その頃の私はわからなかった。
遠慮して、想像の世界で生きていた。
今回は違う。
お客様の生活に入り、子供たちと遊び、食事の後片付けもしてない部屋で話し、本当にどんな家にしたいかを一生懸命からだで感じ取ってくる。
「どんな家にしたいか考えている今がすごく楽しいです」と今日言われた。
私も実は楽しい。それが前回はなかった。(どっちかというと、予算オーバーして怒られないか恐怖の連続だった)
やはり、どんな苦境に立っても、楽しむ気持ちを忘れたら終わりだと、今になってやっと気付いた。
プランナーに全部まかせればいい、と言われても、私には私の考えがあった。
(当時のプランナーは男性だった。)
今回も、私のほうが素人には違いないけど、主婦暦は私が上だ。
もっと自信を持って、意見を言って行こうと思う。