版画展

ミシンの前にやっと座って、さあ仕事をしましょうと思ったら、母が帰ってきて「あんた、今日ふるさと美術館で殿村さんの版画展無料だって、いってこっしゃい」というので、時計を見ると4時近かったし、迷わずすぐ出かけた。
美術館は歩いて5分。
ある選ばれた地元作家の個展では第2、第4土曜日は朝日町民に限り入場無料だそうだ。何をもって朝日町民と証明するのか謎だが、「入場券売り場で申告してください」とのこと。(私のあとから来たおしゃれな女性2人組は入場料を払っていた)私は顔に「朝日町の人です」と書いてあったのか?それとも服装で?(このまま山に行っても大丈夫な服に、足元はジョギングシューズ)
あとから来た2人は向こう側が透けて見えるようなブラウスに、香水の香りまでしていた。(うーん、朝日町にあまりいないなこういう人は)
今日の展示、殿村画伯の作品はものすごいきちんとしている、というか、同じ水芭蕉を、構図や色をかえて何枚も作成、最後には全く違った新しい境地になるのだが、それには何十年もかけている、というあたりが自分とは違う世界だなあ、と思った。子供の頃からすごい木彫作品を作っておられ、神童、という言葉があてはまるかも。雷鳥を彫った作品もあった。
でも一生を通じて大変わりすることはないかもしれないなこういう人は。
それに比べて、同じ朝日町の画家でも長崎丞ノ襄(字がわからない、違ってたらごめんなさい)はこんなことを言うのは恐れ多いが自分としては近いものを感じる。
あの穏やかな朝日岳がなんて尖った山に表現されているか、今日は画集でしか見てないが、実物を見てみたい。
帰りに美術館のお姉さんから「いつも無料というわけではないのですよ」と言われたが、そりゃそうだけど、無料の日でもこんなに来る人が少ないのに、普段どれだけ人が入っているか心配してしまうのだが…朝日町のみなさん、すばらしい芸術作品にもっと親しもう!入場料といってもたいてい500円。こんな小さな町に本格的な美術館があるなんて、実はすごいことかもしれない。