安全ベルト

行者ニンニク

勤務先の事務所に魅力的な道具がある。
それは、ヘルメットと安全ベルト。
工事現場に入る人は誰でも装着する規則なのだが、来客の貸し出し用とかも用意してあるのだ。
ヘルメットはごくありふれたものだが、安全ベルトはみるからに私は着けたくてしょうがないようなもの。
ライミングのハーネスに比べたら(こんなんでほんとに大丈夫かな)と言うくらいのものだが、(だって、ベルトだけでレッグループはない)カラビナがすごい大きい。
たぶん、鉄骨に直で掛けるものと思われる。
ここのはロープの長さ分だけは落ちる方式だが、世間には自動的にロックされ、ロープがでないものもあるらしい。
実は、工事現場に行きたくて、こないだから、興味深々なのだ。
窓から見ててもイライラする。
私の前にこの机に座っていた人は2級建築士で現場監督もしていたことがある女の人だったらしい。
やめるときに一度でいいから現場を見たいと言ってヘルメットと安全ベルトを着けて見に行ったらしい。
私もやめるときじゃなくてしょっちゅう出入りしたいなーと。
外付けのはしご風階段はちょっと怖いものがあるが(職人さんたちも慎重に登っている)日に日に仕上がっていく現場はワンダーランドだ!
それにしても、台風とか地震であの巨大クレーンが倒れてきたら私も事務所も一貫の終わりだ、という危機感は常に持ちながら仕事しているのだ。
駐車場の車は全部同じ向き(出口に向いている)に停めなければならない、と言うのを先週初めて聞いたのだが、これはいざと言うときすばやく非難するためでは、と、ピンと来た。
一人だけ、反対むいててUターンなんかしてたら大混乱のもとだよね。他に理由があるのかな。一度聞いてみなくては。
危険だが楽しいのは山菜採りやクライミングに通じるものがある。(それよりははるかに安全か!)